不動産投資を行う消防士の味方 「管理会社」は何をしてくれる会社?

不規則な仕事で日夜忙しく働きながら不動産投資を行う消防士にとって、「管理会社」は心強い味方となります。

この記事では、管理会社とは具体的にどのような業務を行ってくれるのか、気になる委託費やメリット・デメリットについて解説します。

不動産管理方法の種類

不動産投資を行う際には、資金計画などの収支管理と並んで、管理業務をどうするのかを考えておくことは重要です。不動産投資には多くのメリットがありますが、管理の仕方によっては、負担が大きくなるデメリットが生じてしまうためです。

不動産投資の管理法には、大きく分けると下記の3つのタイプがあります。

・自主管理
・委託管理
・サブリース

自主管理とは、不動産の管理業務をすべて自分で行う方法です。負担は大きくなるものの管理費用の支払いが生じないため、収益性を重視するなら一番適しているといえます。

一方の委託管理とは、専門の管理会社に管理業務を委託する方法です。当然ながら費用が発生しますが、どこまでの業務を請け負うかは管理会社によって異なり、それに伴い委託費用も異なります。

サブリースとは、サブリース会社が対象となる不動産を借り上げてくれる契約を締結するものです。サブリース会社は入居者に「又貸し」することになります。管理業務の負担がなくなるだけではなく、空室や入居者の不払いによって、家賃が入らないリスクを回避できることがメリットです。

しかし10~20%ほどの手数料がかかり収益性が落ちる点や、契約できる年限が限られ、更新できない場合があるなどのデメリットもあります。

不動産管理の内容と、管理会社の業務委託費

賃貸物件の管理業務は、以下のように多岐にわたります。

・入居者の募集と入居手続き
・契約更新手続き
・入居者の賃貸契約解約による退去手続き
・家賃の集金業務
・家賃滞納時の督促手続き
・クレームやトラブル処理(入居者間、近隣住民間)
・賃貸人退去後の部屋のクリーニングや修繕作業
・清掃や設備の点検・修理作業(給排水、照明設備など)

いずれも、難しい専門知識が必要になるものではありません。そのため、不動産の賃貸業を専業で行っているのであれば自主管理でも問題はありません。しかし、不規則な仕事で忙しい消防士が、これだけの業務をこなすのは困難でしょう。

一方、管理会社にこれらの業務を委託すれば、「職業専念義務」のある公務員でも、安心して日常業務に専念しながら不動産投資を行えます。

業務の委託費は、一般的には家賃の2~5%ほどかかりますが、管理会社を利用することは、副業として不動産投資を行う際の心強い味方になるといえます。

消防士が不動産管理会社を使うメリット

不動産投資を行う消防士が管理会社を利用するメリットは複数考えられます。

・本業専念義務のある公務員として、本業に専念できること。
・管理のプロである管理会社を利用することで、不動産経営初心者の消防士でも安心して不動産投資ができること。
・賃貸物件の集客にも力を入れてもらえる可能性があること。

まず、公務員である消防士には本業専念義務という重要な義務が課されています。

一方で不動産の管理には多くの手間が生じることが予想されますので、管理会社がこれらの業務を請け負ってくれることは、消防士が本業に専念するためには大きなメリットとなります。

また不動産管理会社はこれらの不動産管理を専門に行っているため、問題が発生した際に素早く適切な対応を取ってくれることが期待できます。

例えば、家賃の滞納問題などが生じた場合、自主管理だとつい対応が遅くなってしまうこともあるでしょう。さらに、滞納が常態化してしまったり、長期化してしまったりすると回収がどんどん困難になっていきます。

また、入居者からのクレームに対しても即座に対応できないことで退室されてしまう恐れもあります。

こういう面でも、管理会社が対応をしてくれれば安心です。

さらに不動産経営では、空室を避け、できる限り部屋の満室状態を続けることが最重要ポイントですが、不動産会社に管理を依頼している場合には、優先的に客付けをしてもらえる可能性が高くなります。

副業として不動産投資に取り組む消防士にとって、管理会社は大きなメリットは提供してくれるといえるでしょう。

管理会社のデメリット

反対に、管理会社を利用するデメリットには下記があります。

・管理費が発生する。
・管理会社によって業務内容に差がある

管理費用は、管理会社の方針や管理会社がどこまでの業務を請け負うかによって差がありますが、先ほど述べたように家賃の2~5%ほどが一般的です。もちろん、自主管理すれば発生しない費用ではありますが、上記のようなメリットを享受するために必要なコストだと考えることもできます。

ただし、管理業務の範囲や質、対応の迅速さなどは管理会社によって差があります。費用の安さだけではなく、管理業務の実績や評判など信用力の見極めが重要となります。

まず、問い合わせをした際、担当者がこちらの質問に適格に答えてくれるか、レスポンスは早いかといった点をチェックしましょう。これに問題のある管理会社は、肝心の管理業務でも問題のあることが多いものです。

まとめ

社会的信用力を活かせる副業として、不動産投資によって多くのメリットを得られる消防士ですが、不規則になりがちな生活の中で不動産の管理業務をきちんと遂行することは困難です。消防士の不動産投資にとって、手間のかかる管理業務を代行してくれる管理会社は、心強い味方だといえるでしょう。