女性消防士のライフプランと不動産投資のすすめ

女性消防士には、出産や子育てといったライフイベントによって、収入が減少する期間が生じる場合があります。また、女性の平均寿命は男性より長く、老後にいくら貯蓄を用意するべきかの想定がより難しいという特徴もあります。

不動産投資を活用すれば、安定的な家賃収入が継続的に受け取れるため、収入が減少する期間や老後の年金の上乗せをカバーできます。この記事では、女性消防士が不動産投資を始めるメリットについて解説しています。

出産、子育てなどで働けなくなったリスクにも備えておく

単身化や少子化が叫ばれる現在でも、8割以上の女性は結婚をしています。そして、結婚した人たちの9割以上は子どもを育てています(「第15回出生動向基本調査」(国立社会保障・人口問題研究所))。

多くの女性は、出産や子育てなどによって働くことが難しくなる時期が、数年間は発生しているということです。こうした期間に、消防士以外の安定した副収入を得る方法を用意しておけば安心して育児に専念できるでしょう。

人生100年時代が現実化する女性消防士のライフプラン

「人口統計資料集2019」(国立社会保障・人口問題研究所)によると、2015年の50歳時点での未婚率は男性が23.37%、女性が14.06%で、男性だけでなく、女性の未婚率も高まっています。ライフスタイルの変化によって、女性も一生結婚しないという選択をするケースも増えています。一生結婚をしない場合、自分の収入と将来受け取れる公的年金だけで人生を全うしなければなりません。

とくに女性は男性よりも平均寿命が長く、現時点でも女性のうち、2人に1人は90歳まで生きる時代です。長生きをすればそれだけ生涯の生活費がかかるため、長寿の傾向がある女性は、男性よりも多くの老後資金を用意しておく必要があります。

さらに、平均寿命は今後も着実に延びていくことが予想されるため、女性消防士はより、老後の生活費を意識したライフプランを早い段階で立てていく必要があります。女性消防士の方が、男性消防士よりも深刻に「人生100年時代」という言葉について考えなければならないということです。

長生きのリスクに備えるにはキャッシュフローを考える

長生きのリスクに備えるためには、公的年金だけではまったく力不足であり、個人資産を用意する必要があります。女性消防士はどのように老後に向けて備えておけばよいのでしょうか? 女性消防士が未婚のまま高齢単身世帯となったケースと、結婚をして高齢夫婦世帯となったケースに分けて考えてみましょう。

女性消防士が未婚のまま高齢単身世帯となった場合

総務省「家計調査年報(2019)」によると、65歳以上で単身無職世帯の1ヶ月の可処分所得は11万4,590円※1、支出は13万8,623円となっており、差額は約2.4万円です。つまり、老後は収入が公的年金だけでは、毎月2.4万円分貯蓄の取り崩しが発生することになります。この生活が30年続くと考えると、2.4万円×12ヶ月×30年=864万円で約900万円準備しておけば65歳以降30年は生活ができるという計算です。

※1:可処分所得・・・収入から税・社会保険料などを差し引いた、実際に自分が使えるお金のこと

しかし、この統計の支出項目を見ると食費や光熱費、交通費通信費がかなりの割合を占めており、決して贅沢な暮らしを想定しているものではありません。

また、女性の2人に1人は90歳まで生きる時代と先に述べましたが、令和3年度9月時点で100歳をむかえた86,510人のうち、88.4%が女性であり、100歳を超えることも決して珍しいことではなくなってきています。そのため、女性に関しては老後の生活費として、いくら貯蓄しておけばよいかを考えることが非常に難しくなっているのです。

女性の場合は、老後に向けて貯蓄を準備しながらも、資産運用などで安定した収入が入る仕組みを作り、毎月の「収入-支出」のキャッシュフローを黒字、または赤字の幅を少しでも抑えることが大切です。

女性消防士が結婚をして高齢夫婦世帯となった場合

金融審議会市場ワーキンググループ報告書による、老後資金2,000万円問題が話題になりました。しかしゆとりある生活を送りたいなら、これでは足りないケースが多いようです。

生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度によると、ゆとりある生活を送るためには、最低日常生活費に加え月14万円が必要です。30年続くと考えると、14万円×12ヶ月×30年=5,040万円です。

消防士の平均退職金は2,000万円程度なので、もし夫婦で消防士なら、4,000万円程度は退職金でまかなえます。

より早い段階から資産形成の準備をしておけば、余裕のある老後を過ごすことは不可能ではありません。ただし、平均的には男性の方が早く亡くなり、女性はその後、100歳まで生きる可能性が高くなってきているので、さらに余裕資金が欲しいところです。

女性消防士には不動産投資がおすすめ

100歳まで生きることを想定し、老後のための貯蓄を検討するのは良いとしても、過度な節制をしていまの生活が味気ないものになってしまうのは避けたいものです。

そこで、女性消防士は不動産投資を始めてみることをおすすめします。不動産投資とは、不動産を購入して所有し、入居者に貸し出すことで家賃収入を得る投資方法です。不動産投資は入居者がいる限り、安定した家賃収入が消防士としての収入とは別に得られます。

最初に述べたように、多くの女性は出産や子育てなどで働けない期間が生じますが、その間も家賃収入は継続的に手に入ります。もちろん、業務上の事故などによって働けなくなった場合でも、家賃収入があれば安心して治療に専念できます。

また、不動産投資のメリットの1つに、不動産管理会社を活用すれば、運営の手間がほとんどかからないという点があります。お子さんが赤ちゃんで目を離せない時期でも、なんの支障もなく運営できるでしょう。

不動産投資は老後の公的年金の上乗せとしても最適

不動産投資は老後の公的年金の上乗せとしても利用できます。

不動産投資の開始後しばらくは、家賃収入もありますが、一方でローンの返済もあるため、手残りの収入はあまり大きくありません。しかし、消防士として現役で働いているうちに不動産投資ローンを返済しておけば、老後は家賃収入を受け取るだけになります。

冒頭に紹介した通り、65歳以降単身の高齢者は公的年金だけでは2.4万円貯蓄を取り崩す計算になりますが、仮に公的年金以外に家賃収入が毎月10万円入る不動産投資をしていれば、取り崩しどころか定年退職後の収支はプラス7.6万円にすることができるでしょう。

まとめ

前述の通り「人生100年時代」は、平均寿命の長い女性こそ深刻に捉えるべき言葉です。結婚や出産、子育てなどのライフステージの多様性を考えると、女性消防士は積極的に不動産投資に取り組むべきではないかと思えます。