多くの消防士が加入している生命保険ですが、不動産投資がその代わりになると知ったら驚く人もいるでしょう。
今回は、投資・生命保険としての不動産の役割や、不動産投資は若いうちに始めた方が良い理由を解説します。
不動産投資は長期的に不労所得を得られる投資手法
不動産投資は、物件選びを間違わなければ数十年間という長期間に渡って不労所得を得ることができる手法です。また、本業が忙しい消防士の場合、物件の管理を管理会社に任せてしまえば、手放しで収入を得続けることができます。
不動産投資は、FXなどのように資産価値がゼロになることもほぼなく、「ローリスク・ミドルリターン」がねらえる投資対象といえます。今後減額が予想される年金支給額や退職金のことを考えると、若いうちから不動産投資を勉強するメリットは大きいでしょう。
不動産投資は生命保険の代わりになる
消防士が不動産投資をする最大のメリットは、投資が生命保険の代わりになることです。
消防士は通常のサラリーマンや公務員よりも生命保険料を多く支払っている傾向にあり、これが家計を圧迫しています。
そこで、生命保険に加入する代わりに不動産投資を行えば、毎月の負担を一気に解消することが可能です。不動産投資が生命保険の代わりになる理由を以下で解説していきます。
▼消防士が活用すべき団体信用生命保険の仕組み
不動産投資を行う際、物件の購入資金を調達するための融資条件の中に、「団体信用生命保険の加入」という条件があります。
団体信用生命保険は、該当するローンを返済している最中に契約者が亡くなってしまった場合、残債のすべてを支払ってくれるというものです。万一、契約者が亡くなってしまっても、残債がなければ残された家族に数千万円という価値のある不動産を残すことができるのです。
また、ローンの返済がなくなると、毎月の家賃収入はすべて家族の収入となります。消防士が投資する不動産の家賃収入は8万円前後と予想されるため、家族にとっては大きな収入となります。
▼様々な特約が付いた団体信用生命保険もある
団体信用生命保険の中には、死亡保証だけでなく、様々な特約が付いたものも存在します。
例として、契約者がガンと診断された場合残債がゼロになる「がん特約」、糖尿病や高血圧疾患で一定期間以上入院した場合に残債がゼロになる「生活習慣病特約」、ケガによって就業不能になった場合も保障対象となる「全疾病特約」などが挙げられます。
いざというとき、家族に多額の資産を残すことができ、安定した家賃収入も得られるこの手法は、一般的な生命保険のメリットを大きく上回るでしょう。
団体信用生命保険の効果
ここからは、実際に団体信用生命保険の効果を一般的な生命保険と比較してみます。
不動産投資は、家賃収入からローンや管理費などの支出を差し引き、持ち出し費用が月1万円のケースを想定します。この場合、団体信用生命保険の保険効果は以下の通りです。
団体信用生命保険の場合
- 物件の資産価値:2,530万円(ワンルームマンション)
- ローン返済額:8万1,076円
- 管理費等:6万840円
- 家賃:7万6,524円
- 毎月の収支:-1万1,392円
一方で、生命保険で毎月同じ程度の支払いを行った場合は以下の通りです。
生命保険の場合
- 保険の種類:終身保険(払込期間65歳)
- 保険金額:500万円
- 月額保険料:1万605円
このように、同じ毎月1万円の支払いでも、団体信用生命保険では2,500万円の資産が残り、かつ、ローンの返済が終わると毎月7万円以上の家賃収入を得ることができます。さらに、団体信用生命保険にはがん特約などが付いていることもあるため、契約者に万一のことがあった場合のリスク回避も可能です。
一方で、生命保険の場合は月1万円の支払いで得られる保険金は500万円程度であり、団体信用生命保険のようながん特約などもありません。そして一番決定的な違いは、家賃という不労所得を一切得ることができない点です。
これらの条件を比較すれば、どちらが長期的に利益を得られるかは誰の目にも明らかです。
なお、物件の資産価値は年月によって減少していきますが、数十年経っても500万円にまで下がることは稀です。これらの条件から、多くの人が物件購入後に生命保険の解約をしているのです。
不動産投資は若いうちから始めた方がお得
不動産投資は若いうちから始めておくと、様々な点でメリットが得られます。ここでは、投資経験と老後の暮らしの2点に絞って解説します。
▼早くから投資経験を蓄積できる
通常のサラリーマンであれば、若くて収入がない人には銀行は融資をしてくれないか、融資をしてくれても少額にとどまることがほとんどです。一方の消防士は、公務員として安定した収入があるため、若くて収入が少なくてもまとまった額を融資してくれることが多々あります。
若いうちから不動産投資による投資経験を積むことで、金融リテラシーが身に付き、ほかの投資で成功するチャンスを増やすことができます。
また、不動産投資を行うと土地や物件に関する知識が身に付くため、次の物件を見つける際にも役立ちます。優良物件を見つけることができるようになると、さらなる利益が期待できるでしょう。
不動産投資は長期的な利益を見越して行うものです。若いうちに身に付けた知識は、後々になっても役立つのです。
▼若いうちに始めれば老後は家賃収入だけで暮らしていけるようになる
不動産投資による家賃収入は、始めてからしばらくの間は、ローンの返済に回されることになります。
ローンの返済が終わるのを約20年後と仮定し、その頃に自分が何歳になっているかを逆算してみましょう。
例えば、50歳になってから不動産投資を行っても、ローンの返済が終わるのは70歳前後です。65歳から年金を受給したとしても、70歳までの5年間はローンの返済を続けなければならないのです。
30歳代のように若いうちから不動産投資を始めておくと、退職前にローンの返済が終わります。老後には家賃収入が丸々自分のものになるため、老後の生活は豊かなものになるでしょう。