消防士は何歳で不動産投資を始めるべきか?

消防士は公務員として安定した収入や雇用、信用があるため、有利な条件で不動産投資を行えます。

では、消防士が不動産投資をする上で最適な年齢は何歳頃なのでしょうか。今回は、不動産投資を始めるタイミングやその理由、若い頃から投資を始めるメリットなどについて解説します。

20歳代のうちから不動産投資をすることが難しい理由

消防士はほかの公務員と比べて給与水準がやや高いものの、若手のうちはそれほど満足できる給与を貰えません。

不動産投資は安定した不労所得を得られる魅力的な投資手法ですが、一方である程度まとまったお金を用意する必要があります。

消防士は20歳代のうちは離職率が高く、30歳代から安定し始めます。ハードな訓練や不規則な生活に慣れるまでは、生活の安定のためにお金を貯めておいた方が無難です。

投資を始めるベストタイミングは30歳

結論から言うと、消防士が不動産投資を始める適齢は、30歳頃と言えます。ここでは、年収や融資の条件などからその理由を解説します。

▼30歳頃になると年収が500万円を超える

不動産投資は早く始めるほどメリットは大きくなりますが、投資資金を用意できるようになるのは30歳頃がちょうど良いタイミングです。

20歳代のうちはそれほど高い給与は見込めませんが、30歳になればほとんどの消防士が勤続10年程度になり、年収が500万円を超える時期です。これくらいの給与になれば、貯蓄だけではなく投資による資産運用も考えていい水準と言えるでしょう。

年収が500万円を超えると、多くの金融機関では高い評価をしてくれるでしょう。融資を受ける銀行の選択肢が増えるとともに、借りる際の金利も低くなる可能性が高くなります。

▼30歳なら年金生活前に完済できる

ローンを組む際に考えなければならない条件の1つが、「完済する年齢が65歳以下であること」です。

65歳を過ぎ、年金生活が始まってからもローン返済が続いていると、生活を圧迫してしまうためです。

また、高齢になると不動産の売却などについても判断力が鈍ってしまうかもしれません。それに、せっかくローンから解放されても、残りの人生が短ければあまりメリットは得られません。

不動産投資のローン返済期間は、月々の返済額を抑えると長期化しますが、その分キャッシュフローが良くなります。

多くの金融機関の最長返済期間は35年です。仮に30歳で不動産投資を始めた場合、最長の35年間で返済したとしても、65歳で完済できるため、老後に返済を残すことはありません。

また、30歳くらいになると結婚を考える人も多いと思います。不動産投資を始める場合は結婚前に投資をしておくことをおすすめします。結婚して家族が増えると、車のローンに加えて住宅ローン、教育費まで考えるようになるため、投資への情熱が冷めてしまうケースがあるからです。

▼退職リスクが減り、働き方に慣れ始める時期

消防士はハードな仕事と上司との上下関係などから、肉体的・精神的に健康を害してしまうケースが多く見られます。20歳代のうちは初めての社会人生活や上司との関係に悩まされ、退職をしてしまう人が多くいることも事実です。

一方、30歳を過ぎると徐々に役職が与えられ、上司とのコミュニケーションも円滑に進められるようになる人が増えていきます。身体も鍛えられ、日々の訓練にもストレスをあまり感じなくなる頃でしょう。

不動産投資はあらかじめまとまった金額を準備せねばならず、また、長期間ローンの返済をしなければならないため、退職をして雇用環境が大きく変わってしまうと、返済が難しくなるリスクがあります。

例えば、消防士が辛くて退職してしまったものの、正社員として雇用してもらえず、非正規雇用として働くことになった場合、ローンの返済は大きな負担となります。最悪の場合破産手続きなどをせざるを得なくなるかもしれません。

消防士として働き続けることができれば、問題なくローンを返済をし、家賃収入を得られますが、仕事に慣れていないうちは退職リスクを考慮する必要があるでしょう。その点、30歳を過ぎて就業環境に慣れ始める頃は、最適なタイミングと言えるでしょう。

35年後に年金代わりになる不動産投資

消防士には退職金も用意されていますが、それでも年金生活には資金が足りません。平均的な生活をするには約2,000万円、ゆとりある生活を続けるには5,000万円以上資金が不足する見込みです。

また、現在の若年層は今後さらに年金支給額が減る見通しもあるため、これ以上に老後資金が必要になるでしょう。

30歳前後の消防士であれば、都内の2,500万円程度のワンルームマンションを2戸購入することも可能です。不動産業界のネットワークシステム「レインズ」によると、35年後のこれら好立地の不動産は1戸あたり1,000万円~1,500万円で売却することができます。

年金に加えて不動産を売却して現金化すれば、老後資金も潤沢になるでしょう。

早めの不動産投資で老後のゆとりある生活を実現しよう

30歳前後の若年層は、これからますます年金や退職金が先細っていきます。だからこそ、老後を見据えて長期の資産形成という視点を持つことが必要不可欠です。

不動産投資は最長35年程度のローン返済期間を考慮し、30歳前後に始めておくと老後まで返済を持ち越さずに済みます。老後の物件売却や家賃収入などのことも頭に入れながら、老後のゆとりある生活の実現をめざしましょう。