投資用不動産の購入を検討している人の中には、投資用物件を見学する重要性を理解しないまま投資を始めてしまうケースがあります。これは、失敗につながりやすくなります。
あるいは、投資用物件を見学することの必要性を理解していたとしても、「事前準備は何をすればいいのか」「見学時に何を見ればいいのか」が分からないと悩んでいる人もいるでしょう。
そこで本記事では、投資用物件の見学する際のポイントについて解説していきます。投資用物件の購入を検討している人は参考にしてみてください。
消防士に不動産投資が必要な理由
本題に入る前に、そもそも消防士にとってなぜ不動産投資が必要なのか、改めて考えてみましょう。
消防士は、公務員ということで安定した職業であると思われがちですが、将来の生活に目を向けるとさまざまな不安があることも事実です。例えば、以下のような不安は多くの消防士が感じているところではないでしょうか。
・ケガや精神的ショックにより働けなくなることがある
・将来的に退職金が減少する可能性がある
・保険料金が高いことや休みが多いことによる出費の多さ
・年金に対する不安がある
そのような不安を少しでも軽減するためには、公務員でも可能であり、しかも消防士に向いている方法で資産運用を行なって、資産を築く必要があります。そして、その代表的なものが不動産投資です。
消防士が不動産投資に向いている理由は以下の3つです。
・不動産投資を行うことで加入できる団体信用保険が生命保険の代わりになる
・与信の高い消防士は金融機関から融資が受けやすい
・本業への集中を損なうことなく投資ができる
上記の中でも、とくに生命保険の代わりになるということが、消防士に不動産投資をおすすめする最大のメリットです。消防士の多くは、同世代の平均よりも高額な生命保険に加入しているためです。
投資用物件を見学するときのポイント
とはいえ、不動産投資も投資である以上、もちろんノーリスクではありません。そこで、不動産投資で失敗しないために重要なポイントを押さえておく必要があります。様々なポイントがありますが、中でも物件の見学は非常に重要です。物件を見学することで投資用物件の多くのリスクを発見し、回避できるためです。
投資用物件を見学するときに押さえておきたいポイントは以下の通りです。
①事前に調べられる情報を収集して整理しておく
②周辺の競合物件の家賃相場を把握しておく
③投資用物件の立地を確認する
④共有部分や建物の状態を確認する
それぞれ大切なことなので、1つずつ詳しく解説していきます。
①事前に調べられる情報を収集して整理しておく
不動産投資用の物件を見学する際にもっとも重要なことは、投資を検討している物件の情報を事前に可能な限り集め、整理しておくことです。
例えば、以下の表に記載されている内容を調べておくと安心です。
情報 | 内容 | 調べ方 |
ハザードマップ | エリアの土砂崩れや洪水による浸水、津波、液状化現象など自然災害による危険性を知ることができる。 危険性が高いエリアに物件がある場合、賃貸需要が下がり空室なる可能性が高くなる。 | 市区町村の役所で見ることや、国土交通省のハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)で調べられる。 |
人口推移 | 投資用物件がある市の過去の人口推移や、将来の人口推移を把握することで将来的に不動産需要の有無が分かる。 | 都道府県や市区町村のホームページから、ある程度調べることができる。 |
地価の推移 | 購入を検討している地価の推移を把握することで将来的な地価の推移を予測できる。 | 国土交通省の公示地価から調べることができる。 |
似た条件の物件価格の把握 | 購入を検討している同じエリアにある似た条件の物件価格を把握する。 物件価格を把握することで、相場よりも高い価格で購入してしまうことを防げる。 | SUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトで物件価格相場を把握する。 |
周辺エリアの開発状況 | 高輪ゲートウェイ駅のように新駅の新設などの大規模な再開発が予定されているエリアやその周辺は、不動産価格の大きな変動がありえる。 | 市区町村のホームページや、JRなどの鉄道会社のホームページから知ることが出来る。 |
投資を検討している物件のリスクをある程度把握するために、そのため、最低でも上記の情報を集めておくことをおすすめします。
②周辺の競合物件の家賃相場を把握しておく
投資用不動産は賃貸で貸し出すことが目的です。そのため、新築なら家賃をいくらで設定できるのか、あるいは現在入居中の中古物件であるなら、その家賃が今後も継続できるのかなどを知ることは重要なポイントです。
そのためには、周辺エリアの似た物件の条件の家賃相場を把握しておくことが大切です。似た物件といっても、建物の豪華さ、手入れや劣化の具合、周辺環境などは現地を見てみないと分からないため、候補物件と競合になりそうな物件の両方を実際に目で見ておくことがポイントです。
③立地を確認する
購入候補物件の立地を確認することは、非常に重要なポイントになります。最寄り駅までの距離やルート、近隣商業施設、迷惑施設など、実際の周辺環境がどういったものなのかを確認すれば、物件のターゲット層や賃貸需要などをある程度把握できます。
建物などは、ある程度修繕で良くなることはりますが、立地は変えようがありません。そのため必ず現地確認が必要です。
なお立地を確認するときは、実際に物件の周りを歩くことに加え、可能であれば平日の朝の通勤時間や休日の夜など、何度か時間を変えて確認することをおすすめします。実際に住んだときの感覚をつかむためです。
④共有部分や建物の状態を確認する
建物の共有部分の設備内容やセキュリティ、また建物の外観状態などを実際の目で確認しておくことも重要です。設備や物件のデザインなどを確認することで、どういった層をターゲットにしているかが分かります。
例えば、オートロックや防犯カメラなどの設備が整っている場合は、防犯対策がしっかりしていることから女性に歓迎されやすい物件といえます。
一方でゴミが散らかったままだったり、落書きや汚れがそのままにされていたりする物件は、管理に問題があり、空室リスクが高まります。
投資物件のリスクなどを把握するためにも、建物の確認は怠ってはならないのです。
まとめ
不動産投資は比較的リスクの低い投資です。しかし、もちろんリスクがゼロなわけではありません。物件選びを誤れば、失敗してしまう恐れはあります。
物件見学や現地調査は、面倒といえば面倒な作業です。しかし、不動産は高額な投資商品ですから、可能な限りの事前調査を行って、後悔するリスクを減らしたいものです。